ココナッツの味がする

日曜日、中華街にある山東で大学の友達と食事した。就活は無事に終えたのだそう。おめでとう。
久しぶりに訪れた中華街はいつの間にかチャイハネに席巻されていて、中華街という言葉だけが一人歩きしていた。水餃子、ハチノスと野菜の炒め物、エビチリ、炒飯で腹を満たすと、海が見たくなって象の鼻を行ったり来たりして半日を過ごした 。
吉本隆明の声と言葉 』は結局買うことにした。父がまだ学生だった頃は、あくまでファッションとしてだが吉本隆明の本を日頃から持って歩いていたのだそう。

何だか世界じゅう総崩れみたいに思える現在の情況を重くもなく、軽くもない足どりで歩いている人がここにいるという感じだろうか。

あとがきのなかで吉本隆明は、糸井重里に向けて震えた文字でこのように綴っている。案内を買って出た糸井重里の心遣いは僕にはきめ細やかすぎて疲れてしまうのだが、この行き届いた気の配り方の方が多くの人に響くのかもしれない。