ポンチキ、ポンチキ

イメージフォーラムでは『ドグラ・マグラ』が上映されている。昨年ビデオで観たばかりだがビラが欲しくなったので寄ることに。原作、映画ともに果たしてこんなであったろうか。疑ってしまうようなビラの出来に大笑。映画については、あまりのことに大声で笑ってしまったとビラの裏に寄せる、蜷川幸雄のコメントに僕は賛同。
最近ではノーマン・マクラレンの特集を観た。今回の松本俊夫についての特集があることを知ったときも僕の胸は踊った。ただこういったラインナップを見ていると、近年の映画不人気の裏返しに思えて少し寂しい。他の映画館についても同様で色々な工夫が見られるものの、そこまでしないと今の映画館はやっていけないのかと嘆くことも多い。
なぜ映画館で映画を観るのか。借りてきて家でのんびり観ればいい。こういった考えは僕にもある。DVDを観ていて少し疲れれば、停止ボタンを押す。昼寝をし別の日に続きから観たりもする。実は案外こんな感じ。それでも美術館に行って展示だけでなく美術館も楽しむのと同じように、映画館に行くことを中心とした一日を過ごしてもいいと僕自身は思う。一人で映画を観ることを好み、気の合う人と映画を観ることが楽しみなのも昔から変わらず。映画が観られれば、何でも良いということではない。
崖の上のポニョ』 は、「封切り」という表現がぴったりな映画だった。昨年9月に日比谷で観たのだが、とても刺激を受けた。もう上映から半年ほど過ぎてしまったが、あの瞬間に、日本で暮らす僕らが観ることに、感動の大部分があったようにそのときの僕は感じた。