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今、恵比寿ガーデンシネマにて没後五十周年として溝口健二が特集されている。初日の今日、早速僕は『雨月物語』を観てきた。何度もレンタルビデオ屋に足を運んだがこの作品を見つけることができなかったので、今回こういった機会に恵まれて大変嬉しく思う。僕は溝口健二の世界には今日初めて足を踏み入れたわけだが、期待通りというか、相当なショックを受けた。この衝撃が実に心地良い。この心地良さはイングマール・ベルイマン『野いちご』以来。夢、幻想、死霊、深い霧・・・なんとも美しい。それだけに欲にまみれた現実、そして不条理な死が哀しく映る。
とてもいい気持ちになって恵比寿を後にし、町田で小学校の友人らと飲む。いつものメンバーだけでなく小学校卒業以来の友人にも会えたのでとても楽しかった。帰り際になって、女の子も日頃トランクスを履くという話で場が盛り上がり出す。危うく終電を逃しそうになった。