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渋谷のユーロスペースで『年をとった鰐&山村浩二セレクト・アニメーション』を観る。山村浩二が選んだ短編アニメーション数本に加え、本人の新作が上映された。もちろん山村浩二の新作も興味があったわけだが、今日のお目当てはノーマン・マクラレンの『色彩幻想』。彼の作品は以前から興味があったものの、既に売られているDVDは高く、手を出せずにいて全く観る機会がなかったので。
僕はキング・クリムゾン「21世紀の精神異常者」の一番盛り上がるところを聴いていると今もある同じイメージが頭の中に浮かんでくる。実験的な映像を作ることで知られているノーマン・マクラレンの『色彩幻想』も僕からすると、同じような印象。つまり、目に見ることができない音というものを目に見える形に具現化する作業。音によってインスパイアされて飛躍された映像ではなくて、音そのものの映像。映画を観ているというより、BGMのジャズを直接目と耳で聴いているような感覚になった。他の作品では『ビーズ・ゲーム』、『スワンプ』が僕の好みかな。山村浩二の新作も良かったし、普通の映画とは違った、短編映画、アニメーションのおもしろさを純粋に拾い上げたすごくいい選び方がされていたと思う。